Column

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田原 智晴

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July 14, 2025

ジュニアコンサルが最速で成長する“ミッションドリブン思考”──ワークライフバランスの罠を超えて

未経験からコンサルティング業界に飛び込み、スキルとマインドを同時に磨くには何が必要か。 本記事では「ミッションをやり遂げるために必要なことをやる」というシンプルかつ強力な思考法を中心に、ワークライフバランスの落とし穴、期待値マネジメントのコツ、そして今日から実践できる具体策を紹介します。 焦燥感の残る週末とは決別し、前線で活躍するコンサルタントへとステップアップするヒントをお届けします。

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はじめに──未経験コンサルが最初にぶつかる壁

コンサルティングファームに新卒や他業界から転職してきた人がまず驚くのは、「とにかく“きちんとした社会人”であることが強烈に求められる」という事実です。

具体的には、決めたことを決めた期日までに必ず仕上げる。口で言うほど簡単ではなく、現場ではこの“当たり前”ができない新人が後を絶ちません。


ワークライフバランスという甘い罠

昨今は求人広告でもワークライフバランスがキラーワードになっています。私自身も“自分の時間”を大切にしたいと考える一人でした。しかし、ワークライフバランスを「追い求めるもの」だと勘違いしていたがゆえに、仕事の優先順位を誤り、週末に焦燥感だけが残る──そんな悪循環に陥っていました。

バランスは結果として現れるものであって、最初から確保しにいくものではない。


ミッションドリブン思考への転換

転機は、後輩を指導する立場になったときでした。

「彼らが迷わないようにサポートしよう」と考えるまでは良かったのですが、日中レビューに時間を割き、夜遅く自分の作業を片付ける毎日に。

そんなとき、ふと頭に浮かんだのが “ミッションをやり遂げるために必要なことをやる” という単純な原則。そこで初めて、自分が何に時間を割くべきかを真剣に棚卸ししました。


期待値マネジメントの技術

  • 自分の力量を正しく測る ── 1日あたり何ページの資料を高品質で書けるのか。
  • クライアントとゴールを合意する ── “何を、いつまでに、どの粒度で” を明文化。
  • 到達すべきゴールを時間単位で刻む ── 午前中に資料構成、午後一でドラフト、17時時点でレビュー依頼…など。

この3点を徹底し始めてから、残業時間はみるみる減少。ワークライフバランスは“結果”として手に入ったのです。


思考と行動がつながったときに得られる余白

日中で高いパフォーマンスを発揮できるようになると、空いた時間を次のスキルアップに充てる好循環が生まれます。私はオンライン講座で業界知識を補強し、翌週にはクライアントとのディスカッションで即座にアウトプットできるようになりました。結果、クライアントの期待値が上がり、さらに難易度の高いタスクを任される ── まさに成長のスパイラルです。


今日からできる3つのアクション

  1. 1日の“完了宣言”をつくる
  2. 終業時刻を決め、そこまでに何を終わらせるかを朝イチで自分に宣言する。
  3. ステークホルダーと期待値を合わせる
  4. 完成イメージを30分でいいので擦り合わせるだけで、手戻りは劇的に減る。
  5. 学習テーマを案件に紐づける
  6. “いつか役立つ”ではなく“明日使う”知識を選ぶと学習効率が跳ね上がる。


おわりに──マインドが変わればスキルは加速する

もしあなたが「まだ自分はコンサルの当たり前を実践できていないかも」と感じているなら、派手な勉強会より先に思考のOSをアップデートしてみてください。

ミッションドリブン思考を身につければ、スキルアップもワークライフバランスも“結果として”あなたの手元に転がり込んでくるはずです。

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田原 智晴
Consultant

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