コンサルタントの価値とは?


仕事/プライベートで様々な方とお会いすると「コンサルティングって何やってくれるの?どんな価値があるの?」という質問を受けることが多くあります。経営層の方から相談を受けてこういうことをやるんですよ、と言うと半分ぐらいの方が「ふわふわしているコンサル要素は抜いてレポート作成とか実務部分だけを切り出したら?」と言われます。

コンサルティング会社内で若手の子にコンサルタントの価値とは?と聞かれた際には、コンサルタントの価値は掛け算ですよ、という風に答えるようにしています。クライアントファーストのプロフェッショナルマインド×地頭の良さ(洞察力)×資料作成やプレゼンテーションなどのオペレーションスキル×業界やIT知見などのテクニカルスキル×個々人のスペシャリティ(英語力や性格など)といった形です。

しかしこれはコンサル会社内、しかも若手の子にしか通用しない論理かと思います。思い返してみると実は自分もコンサルなんて要らない!という思考をした経験があることに気づきました。英語コンサルのサービスを受けた際に、ロジカルに体系立てられたフレームワークをもとに、最も効率の良い学習方法を提示し、コンサルタントの熱い情熱のもとライザップのように毎日チェックするというものでした。

が、しかし実はその学習方法はもともと自分なりに必要性を分析した既知のものであったため、お尻たたきと発音添削を行ってもらうだけでコンサルタントの方に二か月あたり数十万ものお金を払うことに納得がいかず、全額返金のプロセスを回していただきました。 私に「実務部分だけやったら?」と言われる方はきっと同じような思考なのだと愚考しますが、結局その後に英語学習は停滞し、当初求めていた成果を得ることはできませんでした。それは私の至らなさが主要因だったようにも反省していますが、コンサルティング契約を続けていたら違った結果になったことは明らかです。


この例はBtoCのコンサルティングですが、大枠としてはBtoBのビジネスコンサルティングに置いても同様のことが言えるでしょう。結局のところ、コンサルタントの価値はクライアントと肩を並べ、時にはクライアント以上にビジネスイシューの解決策を脳から汗が出るほどに考え、その結果にピュアにこだわることにしかないと考えます。



ロジカルな思考力やフレームワーク、プレゼンテーション力、卓越した専門性が必要であることは間違いないのですが、それらは成果を出すためのツールでしかありません。ロジックは上手くやれば大体どのような結論にも導けますし、プレゼンは役員がYESと言えば終了です。専門性は時間を短縮することには寄与しますが逆に不要なバイアスを掛けることもあり得ます。従ってそれらのツールをクライアントの成功に向けてどのように使いこなすかが重要なわけです。前述の英語コンサルティングの契約を継続していたら、恐らく何かの壁に当たり、あるいは壁を越え、新たな学習方法が必要となる時が来たでしょう。私の担当する方が真のコンサルタントであったなら、他ケースを参考にしたり、あるいはゼロベースで新たに最適な学習方法を提案するなどの対応を取っていただき、間断なくさらなる高みを目指していたかもしれません。


世の中の物事の論理は表面上だけ見ると単純に見えますが、そこには人間が生来持つ怠惰さや個人の思考の癖、人間関係、組織の壁、ステークホルダーの干渉、ビジネス慣習、テクノロジー、経済動向、社会動向、果てには地球環境などが入り組んだ複雑怪奇な超多変数関数が潜んでおり、それらを解きほぐさなければ最終的な成果を成功裏に獲得することは難しいのです。コンサルタントはクライアントファーストの熱い情熱を原動力に様々なスキルを総動員して、できる限り最短距離でそこに至ろうとする職種と言えます。

さて、冒頭の「コンサルティングって何やってくれるの?」と言われる場合の返答の仕方ですが、こう答えるべきと考えています。「恐れ多いかもしれませんが、私はあなた以上にあなたとあなたのビジネスのことを考えています、まずは一緒にやって考えてみてもらえませんか」

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